口唇ヘルペス:口の周りがピリピリ、チクチク。実は多くの人が感染している!

 

口の周りなどが赤くなって、軽いかゆみや痛みを伴う水疱(水ぶくれ)が群れてでき、ただれたようになる。

ひどく疲れているときやストレスを感じているときなどに、幾度かそんな症状を経験している人は少なくないはず。

軽症の場合は放っておいても治るため、病名を自覚していないケースも多いけれど、これが唇口ヘルペスです。

実はウイルス性の伝染病です。

そう聞くと怖そうですが、いたってポピュラーな病気です。

若い人たちの間ではずいぶん減ったようですが、それでも50~60%の人は感染し、ウイルスを保有しているといわれています。

そんなに大それたウイルスではないので、ナーバスにならず、うまく付き合っていくころが大切です。

口唇ヘルペスってどんな病気

病原体は単純ヘルペスウイルスです。

一度感染すると神経細胞に寄生して潜伏し、折に触れて再発するのが特徴です。

口の周囲がピリピリ、チクチキ、ムズムズしだし、半日以内に赤く腫れ、2~3日後にはその上にプツプツと水疱ができてくる。

水疱の中にはたくさんのウイルスが存在しています。

水疱が破れて湿った患部に粘膜が接触することで感染してしまうというわけです。

1週間から10日もあれば、かさぶたができて治っていきます。

でも、まれに重症化することもありますので油断は禁物です。

口内炎だと思っていたものが、実は口内にできた口唇ヘルペスということもあります。

どんなときに発症しやすいの?

風邪をひいて、熱があるときなどに症状が出やすいため、昔は”風邪の華”とか”熱の華”とも呼ばれていました。

ほかのも、精神的ストレスが溜まっていたり、疲れていたりして体が弱っているときなどは要注意です。

あと、スキーや海水浴などで直射日光に当たりすぎた後なども出やすいようです。

女性ホルモンの働きとも関係があり、月経前によく出るという人もいます。

また、副腎皮質ホルモン剤や免疫抑制剤などの薬剤の服用や、胃腸障害なども、発症のきっかけになります。

つまり、何らかの原因で免疫力が低下したとき、それまで潜伏していたウイルスの再活性化を許してしまうというのです。

発症したら、まず病院へ!

免疫力が強いと感染しても症状が出ないこともあり、次に症状が出たときは”再発”ということになります。

実は、初感染のときは病態が重症化しやすいので注意が必要なのですが、自分で初感染かどうかは判断できません。

とにかく症状が出たら病院に行くことをおすすめします。

また、アトピー性皮膚炎など、皮膚にトラブルがある人も重症化しやすいで要注意です。

確実に再発だからといって軽く見ず、適切な治療を受けて早く治すのが一番です。

人にうつすリスクも減ります。

市販の塗薬もありますが、皮膚科で飲み薬を処方してもらうんが、より効果的です。

再発を予防するためには?

ウイルス保有者の再発の頻度は、平均すると年2回です。

再発させないためには、抵抗力のある丈夫な体づくりがポイントになります。

規則正しい生活をし、十分な休息をとり、精神的にも肉体的にも疲労を溜めないことです。

食事はバランスを考えて、きちんと摂るようにしましょう。

胃腸に負担をかける暴飲暴食は謹んでください。

また、適度な運動の習慣をつけ、基礎体力を高めておくことも有効です。

何度も経験している人なら”再発の予感”がすることもあるはずです。

その段階で急いで医師に診てもらえば、治療によって先手を打つこともできます。

感染を避けるために気をつけることは?

皮膚にはバリア機能がありますが、粘膜はむきだしで、すべて吸収してしまいます。

感染は、粘膜接触によるものです。

症状がなくなるまでは、ほかの人への感染に注意を払うことが重要です。

発症時は、直接粘膜に触れるディープキスやオーラルセックスは当然NGです。

タオルの共有も避け、グラスや食器などにも注意が必要です。

間接的にどんなルートで感染してしまうかわからないので、患部にはできるだけ触らないようにし、触ったらすぐ手を洗いましょう。

特に、免疫力の弱い新生児への接触は危険です。

キスやほおずりは、発症時には絶対ダメです。

赤ちゃんに触れる前には必ず手をよく洗うことです。

気になる性病「性器ヘルペス」との関係は?

どちらも単純ヘルペスウイルスによるもので、明確に分けられるわけではないのですが、口唇ヘルペスが発症したからといって、そのまますぐに性器ヘルペスを疑う必要はありません。

ただ、オーラルセックスによってその境は容易になくなるものなので注意をしてください。

口唇ヘルペスは5日間の投薬しか認められていませんが、性器ヘルペスは長期抑制療法が可能です。

疑わしければ婦人科などで相談をしてください。