副鼻腔炎:季節でもないのに花粉症?

 

何だか鼻がすっきりしない。

頭も重くてうっとうしい。

花粉症の季節が終わってもそんな症状が残っている人、あるいは鼻風邪が長引いている人は気をつけてください。

おそらくトラブルが起きている場所は、鼻のずっと奥、自分では見ることのできない領域、副鼻腔です。

なじみのない名前だと思いますが、副鼻腔炎自体は珍しいものではありません。

ただ、こじらせて慢性化するとやっかいです。

それに、副鼻腔のある場所は頭や目にも近いため、いったん問題が起こると、思わぬ重い症状を引き起こすこともあります。

自分の体の一部なのに、知らないことばかりなのが鼻の中です。

そもそも副鼻腔って何?

ふだん鼻が詰まったり鼻水が出たりするのは、鼻腔、つまり鼻の穴の中です。

下鼻甲介という粘膜のヒダで起こる現象です。

副鼻腔というのは、その鼻腔から細い通路でつながっている、骨の中に開いた空洞のことです。

骨の成長につれて広がります。

顔の骨ってボリュームがあるから、仮にぎっしり詰まったままだと、重くて首で支えきれません。

それを防ぐ目的で、頭を軽量化するためにできた空洞ではないかと考えられています。

副鼻腔炎ってどんなもの?

ふだんから潤いをもたせるために、副鼻腔にもある程度の水分があります。

でも風邪などが原因で粘膜が腫れて厚くなると、分泌物が増え、その分泌物から栄養分を摂って細菌が増殖して、膿、いわゆる鼻水が溜まってしまうのが、副鼻腔炎です。

鼻風邪も花粉症などアレルギー性の鼻炎も、初期に出る鼻水はサラサラです。

でもほとんどの場合、少したつと粘膜が厚くなります。

ねばっこくなった時点で、副鼻腔の炎症もあると考えていいです。

特に、黄色っぽい鼻水は、確実に副鼻腔からのものです。

つまり意識していないだけで、風邪をひけばたいていは、一時的に急性の副鼻腔炎になっているということです。

治るには2~3週間、長いときは2~3ヵ月かかります。

蓄膿症とは違うんですか?

蓄膿症は本来、体内に膿が溜まる病気を指します。

ただし、通常は鼻に限って使われるため、俗にいう蓄膿症は副鼻腔炎と同義です。

昔ながらのイメージだと、蓄膿症=慢性で、すごく深刻に受け取られがちです。

でも、実際には急性のものもあるのです。

近年は細菌感染よりアレルギーが関与するケースが多いため、出る鼻水もやや水っぽく、そういう意味でも従来の蓄膿症もイメージとは異なります。

長引くと、放っておいても治りません。

通常は3ヶ月くらいで炎症は治まるが、その間に次の風邪をひいたり、治りきらず残った膿そのものが粘膜を刺激したりして、症状が長引くうちに慢性化することもあります。

粘膜の腫れは、3ヶ月を超えると簡単には引かなくなってしまいます。

風邪をひきやすい体質の人は要注意だし、花粉症でこじらす人もいます。

いまはアレルギー性の副鼻腔炎が多いです。

アレルギーで治療中の人は、おそらく副鼻腔炎の治療も併せて受けているはずです。

その咳の原因も鼻水かも…

健康な状態でも鼻水は適度に分泌されており、実は飲みこんでいるけれど、それを自覚することはないです。

自覚があるのは病的な状態です。

医学的には鼻漏といいます。

鼻から出る前鼻漏のほかに喉に回る後鼻漏がありますが、気管に入ることで慢性的な咳の原因になることもあります。

また、副鼻腔に膿が溜まることで、気圧が変化して頭痛になったり、、圧迫されて目の奥が痛んだりします。

ひどいときは、視力に影響をきたすようなこともあります。

1週間続くなら耳鼻科へ

単純な風邪なら4~5日で治るものです。

1週間を一つの目安として、まだ症状が続いていたら、病院にかかることをおすすめします。

その際は、副鼻腔への通り道を広げて空気を行き来できるようにするなど、ポンポイントの処置が受けられる、耳鼻科がベターです。

管を通したりする処置が苦手な人には避けられてしまいますが、”風邪なら耳鼻科!”という人も多いです。

確かに苦痛はあるけれど、後で必ずラクになります。

意外と気づいていない鼻づまり

鼻というのは、片方が詰まっていても、もう一方で呼吸できてしまうため、気づきにくいものです。

試しに片方ずつ押さえて、ちゃんと両方通っているか調べてみましょう。

アレルギーのある人は鼻づまりの状態に慣れてしまっているかもしれませんが、鼻の通りをつねにできるだけよくしておくことが、鼻腔や副鼻腔のコンディションを保つコツでもあります。

正しい鼻のかみ方をおさらい

口から息を吸い、次に片方ずつ、ゆっくりかむことが大切です。

これは、耳への影響を避けるためです。

片方ずつかめば、反対の喉に向かって圧力を逃がすことができます。

ところが、一度に両方かむと、空気の逃げ場がなく、耳を直撃してしまいます。

副鼻腔炎を患っていたら、耳管を通じて耳に膿を送りこむことになり、中耳炎の原因になりやすいので、注意してください。