むずむず脚:脚がムズムズして眠れない

 

一度その名を耳にしたら、忘れられない「むずむず脚症候群」。

レストレスレッグ症候群(RLS)とも呼ばれています。

夜、眠ろうとするときなど、安静にしているとき、脚に異常感覚が起きるのが特徴です。

”かゆい””くすぐったい””ほてる””虫が這っているみたい””足の中に指を入れて掻きむしりたい”など、人によって表現の仕方はさまざまですが、脚を動かしたくてたまらなくなる。

眠いのに寝つけないため睡眠障害の原因になってしまいかねません。

病気だと思わずに我慢している潜在的患者もかなり多いのが「むずむず脚症候群」です。

むずむず脚症候群って?

  • 脚にムズムズと不快感を感じる。
  • 安静時に悪化。
  • 脚を動かしたいという強い衝動にかられ、動かすとラクになる。
  • 夕方から夜間にかけてひどくなる。

これらの症状がそろったら、”むずむず脚症候群”と確定診断されます。

人によっては腰まわりや内もも、尻、腕などに出る場合もあります。

不快感でなかなか寝つけないだけでなく、夜中に目が覚めてしまったりするなど、患者の約60%が慢性的な睡眠不足状態になります。

ひどくなると、疲労感や日中の眠気に悩まされて、日常生活にも支障をきたしてしまいます。

なんでムズムズ感じるの?

理由はまだ解明されていませんが、脚の筋肉を動かすのも、かゆいのも”神経の働き”です。

神経は全部、背骨(脊髄)を通って脳に伝達されます。

その脳と脊髄に何か問題があるとムズムズと感じるらしいのです。

有力なのは神経伝達物質の一つ”ドーパミン”の機能低下説です。

手足を動かすなど、さまざまな運動を円滑に行うよう脳から指令を筋肉に伝える役割をもつドーパミンが、合成に必要な鉄の欠乏など何らかの原因でうまく働かなくなることで、むずむず脚症候群の症状が出ると考えられています。

症状が出る原因は?

原因についても、はっきり分かっていないのが現状です。

ただし、突発性(一次性)のものと、併存する病気によって起こる二次性のものとに大まかに分類されています。

突発性の場合は、遺伝的要素が強いです。

いわば体質によるもので症状は軽めといわれています。

一方二次性の原因と考えられるのは、貧血、腰の持病、腎臓の病気などです。

鉄不足になりやすい月経過多の人にも出やすいです。

男女比1対1.5で女性に多い病気です。

妊娠を機に罹患する人も少なくありません。

どんな治療が行われるの?

まず行われるのが二次性の病気の検査です。

例えば貧血検査では、血清鉄とフェリチンの量が重要になります。

これらの値が異常に低ければ鉄剤が処方されます。

ムズムズ自体をを改善するには、ドーパミンの作用を助けるパーキンソン病の薬が有効です。

少し前まで、日本ではまだこの病気の患者への処方は認可されていなかったのだけど、最近、プラミペキソールという薬がRLSの治療薬として認可されました。

何科の病院に行くのが正解?

感覚的には整形外科や皮膚科を受診してしまいそうだが、それではたぶん何もわからないままでしょう。

日中はほとんど症状が出ないし本人に不快感があるだけなので、病気と認識されにくいからです。

だから、医師の間でも、ムズムズ脚症候群はいまだにあまり知られていない病気なのです。

通常の血液検査をしても異常は発見できないため、何でもないと診断されてしまうことが非常に多いのです。

どうすれば症状がラクになるの?

就寝前の軽い運動がおすすめです。

そして、脚をマッサージしてから寝るようにするといいです。

あとは、とにかく症状から注意をそらすことです。

いまにもムズムズしてくるんじゃないかとビクビクして、脚を意識しすぎると逆効果になってしまいます。

寝入る直前まで何かに集中していれば、そのままコテッと寝られそうです。

眠くてたまらなくなるまでベッドで本を読んだり、目がさえてしまわない程度にスマホでメールやゲームをしたりと工夫してみてください。

日常生活で気をつけることは?

直接的な原因ではないけれど、症状を悪化させる要因になりかねないのが不規則な生活です。

もちろん、バランスの悪い食生活もNGです。

カフェイン飲料や飲酒、喫煙も控えるようにしてください。

軽症の場合は(貧血などが原因とみられる疾患がある場合は、その治療と並行して)生活改善が重要な治療法になります。

また、激しい運動も避けたほうがいいです。

疲れたまま寝ると、症状が出やすいです。

すぐにでも改善したいときは

むずむず脚症候群の原因と考えられているのは、鉄分の不足によってドーパミンの働きがうまくいかなくなることですので、必要量の鉄分を摂取することで症状を抑えることが期待できます。

しかし、女性は男性と比べ、ほぼ全年代で鉄分が不足していると厚生労働省の国民健康栄養調査で報告されています。

しかも、鉄分は体内では生成されませんので、食事から摂取しなければなりません。

でも、鉄分はとても吸収されにくい栄養素のひとつですので、食事から鉄分を摂取しても、吸収されるのはほんの一部だけなんです。

しかし、鉄分を摂取する方法は食事だけではありません。

実は、あまり知られていませんが、鉄分は口から摂取するよりも皮膚から摂取する方が吸収率がいいのです。

今まで鉄分の含まれたサプリメントを服用しても効果を実感できた人よりも、皮膚から鉄分を補うサプリメントを塗ることで、症状が改善されたという人の方がはるかに多いのです。

鉄分を皮膚から吸収させると直接患部に届きますので、5~10分でむずむず感が自然に治まり、気がついたら就寝していたという人もいるほどです。